実家から徒歩5分の場所に、長い間使われていない古民家がある。
いわゆる空き家だ。
日本では珍しくない光景かもしれない。
でも私は、この場所をただの「使われない家」として終わらせたくなかった。
民泊にするつもりはない。
誰かに貸す予定もない。
ここは、もっと静かに、自分のために使いたいと思っている。
パリで見つけた「ちょうどいい生活」
パリでの生活は、思っていたよりもシンプルだった。
毎日同じような食事をして、
必要な分だけ買い、
静かな部屋で考えたり、勉強したりする。
外に出れば街は豊かだけれど、
自分の生活はとても質素で整っていた。
そのバランスが、心地よかった。
この感覚を、日本でも続けられないだろうか。
そう思ったのが、この空き家を使おうと考えたきっかけだった。
ここは「通う場所」にする
この古民家には住まない。
実家が徒歩5分の距離にあるからだ。
必要なときに通い、作業をして、また戻る。
その軽さが、この場所には合っている気がしている。
生活のすべてを背負わせるのではなく、
あくまで「集中するための場所」として使う。
パリでカフェや図書館に通っていた感覚に近い。
ここでやりたいこと
やることは、特別なものではない。
- 果実酒をつくる
- 保存食を試す
- シンプルな食事を続ける
- 身体を整える習慣を保つ
- 日々を記録する
パリで続けていたことを、
場所を変えて、そのまま続けるだけだ。
ただし今回は、
「生活を観察する」という視点を少しだけ加える。
未完成のまま使うという選択
この古民家を、完璧に整えるつもりはない。
むしろ、少し不便なまま使ってみたいと思っている。
パリでも、すべてが整っていたわけではない。
それでも生活は成立していたし、
その不完全さが思考の余白になっていた。
ここでも同じように、
少しずつ手を入れながら使っていく。
変化の過程そのものが、この場所の価値になるはずだ。
これから始めること
まずは、この家の状態を確認するところから始める。
どこまで使えるのか。
どこに手を入れる必要があるのか。
一つひとつ確かめながら、少しずつ進めていく。
大きなことをするつもりはない。
ただ、パリで整えた生活を、日本のこの場所で続けてみる。
その記録が、あとから何かの形になるかもしれない。
今はまだ、静かなスタートでいいと思っている。