なぜ私はパリで暮らすことを選んだのか


パリでの生活について書いていると、
「なぜパリに来たのですか?」と聞かれることがあります。

観光でも留学でもなく、
生活の場としてパリを選んだ理由。

それは、いくつかの小さな積み重ねの先にあるものでした。


幼い頃に感じていたこと

私は片親家庭で育ちました。

幼い頃は、そのことに対して
どこか肩身の狭さのようなものを感じながら過ごしていた記憶があります。

周囲との違いを、はっきりと言葉にできるわけではないけれど、
なんとなく「同じではない」という感覚が、ずっとありました。


大人になってから気づいたこと

大人になるにつれて、そうした意識は薄れていき、
自分の環境を特別に気にすることもなくなっていました。

けれど、離婚調停を経験したとき、
自分の育った家庭環境がひとつの理由として語られる場面がありました。

そのときに、
「ああ、まだこういう見方は残っているんだ」と感じたのです。

同時に、
自分の中にあった感覚と、社会の価値観が
静かに重なった瞬間でもありました。


外の世界を意識するようになった

その頃から、少しずつ
「違う場所で生きること」に興味を持つようになりました。

フランス語を学び始め、
海外の文化や価値観に触れる中で、

人はもっとシンプルに、
「ひとりの人間」として見られる環境もあるのではないかと
感じるようになりました。


パリという選択

そうした流れの中で、
私の中に自然と浮かんできたのが「パリで暮らす」という選択でした。

華やかな観光地としてではなく、
日常を積み重ねる場所としてのパリ。

パン屋に通い、スーパーで買い物をし、
図書館で過ごすような生活の中で、
フランス国立図書館(Bibliothèque nationale de France)に通い、静かに本を読んだり、言葉と向き合ったりする時間を持つ。

そういう日々を、自分の生活として持ってみたいと思いました。


自分の人生を選び直すということ

パリに来た理由は、ひとつではありません。

でも振り返ってみると、
共通しているのは「自分で選びたい」という気持ちでした。

育ってきた環境でもなく、
誰かの価値観でもなく、

これからの時間を、
自分の感覚で選び取っていくこと。

そのひとつの形が、
今のパリでの生活です。


これから

このブログでは、
そんな日々の中で感じたことや、実際の生活について書いています。

特別なことはしていませんが、
自分にとってはとても静かで、豊かな時間です。

もしこれから、
どこか別の場所で暮らしてみたいと考えている人がいたら、

その選択のひとつとして、
パリという場所も、きっと悪くないと思います。