パリで心地よかった理由を考えたとき、
一番大きかったのは「生活の動線が整っていたこと」だった。
だから帰国してから思った。
同じ環境は無理でも、動線なら再現できるのではないか。
私は今、福岡で生活している。
パリとはまったく違う街だけど、
やることはシンプルにした。
まず、生活の軸を意識すること。
パリにいたときは、
図書館に通うことが自然と毎日の流れになっていた。
でも今は、図書館には通っていない。
環境も違うし、同じようにはいかない。
その代わりに、自分の中で「学ぶ時間」を作っている。
自宅でフランス語の勉強をする。
ノートに書き出して、繰り返す。
場所は違っても、
やっていることの本質は変わらない。
次に、日常の動きをできるだけシンプルにした。
買い物は近くのスーパーで済ませる。
必要なものは、できるだけ徒歩圏で完結させる。
パリのようにすべてが整っているわけではないけれど、
無理のない範囲で近づけていく。
そして、毎日の流れを整えること。
- 朝起きる
- 学習する
- 体を動かす
- 食事を整える
特別なことは何もない。
でも、この繰り返しが生活を作っていく。
正直に言うと、パリと同じ感覚にはならない。
街の雰囲気も違うし、
人の流れも違う。
そして何より、
あのときのように自然に整う環境ではない。
だから今は、少し意識しながら生活している。
整っている場所にいるのではなく、
整えようとしている途中にいる。
ときどき、うまくいかない日もある。
やる気が出ない日や、
気分が重い日もある。
でも、それも含めて現実だと思っている。
それでも、続けていると少しずつ変わってくる。
一日の流れが安定してくると、
気持ちも落ち着いてくる。
パリで感じた心地よさは、
「特別な何か」ではなかった。
むしろ、
無理のない生活が、自然に続いていたこと。
今はそれを、福岡でできる形で再現しようとしている。
完全にはできていない。
でも、少しずつ近づいている。
私は今、
その途中にいる。