日本では、コンビニやスーパーで割りばしが無料でもらえる。
言わなくてもついてくることもあるし、
必要かどうかを考える前に、すでに用意されている。
でも、パリ では少し違った。
テイクアウトで食べ物を買っても、
木製のナイフやスプーン、フォークは基本的に有料だった。
最初は単純に、「不便だな」と思った。
でも、何度か繰り返すうちに、少し感覚が変わった。
「これ、本当に必要かな」と考えるようになった。
手で食べられるものなら、そのまま食べる。
家に帰るなら、家のカトラリーを使えばいい。
そうやって選んでいくと、
意外と“なくてもいいもの”が多いことに気づく。
日本にいると、この判断をする場面があまりない。
なぜなら、最初から全部揃っているから。
これはとても便利だし、
気遣いとしては完成されていると思う。
でもその一方で、
「選ぶ」という行為が入り込む余地は少ない。
パリのやり方は、少しだけ不親切かもしれない。
でもその分、
必要かどうかを自分で決める余白がある。
どちらがいいという話ではない。
ただ、用意されていることと、
自分で選ぶことは、やっぱり少し違う。
その違いに気づいたとき、
日常の見え方が少し変わった気がした。